アクセサリーを長く美しく楽しむために
— 素材別お手入れと保管の完全ガイド —
私たちが日々身につけるアクセサリーは、素材ごとに異なる魅力と個性を持ちます。美しさを長く保つには、素材に合ったケアが欠かせません。ここでは淡水パール/バロックパール、天然石、SV925、14kgf、樹脂、316Lステンレスの特性と正しいお手入れをまとめました。
1. 淡水パール・バロックパール
ポイント:やわらかな多層構造(真珠層)ゆえに、酸・汗・乾燥・摩擦に弱いデリケートな素材。バロックは唯一無二の形が魅力。
お手入れ
- 着用後は柔らかい乾いた布で優しく乾拭き。
- 香水・ヘアスプレー・化粧品は先に。完全に乾いてから装着。
- 水洗い・超音波洗浄機・研磨剤NG。
- 保管は個別収納(布袋/ケース)。極端な乾燥・高温多湿を避け、室内湿度 40〜60% 目安。
2. 天然石
ポイント:石によって性質が大きく異なります。
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クォーツ系(アメジスト/ローズクォーツ etc.):硬度7でキズには比較的強い一方、強い衝撃や急激な温度変化に注意。
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多孔質/やわらかい石(ターコイズ、ラピス、マラカイト、オパール等):水・薬品・超音波NG、退色や白化に注意。
お手入れ
- 着用後に汗・皮脂を拭き取り、直射日光を避けて保管。
- 洗う場合は中性洗剤を薄めた水で短時間やさしく→すぐ拭き取り。※多孔質の石は水洗いしない。
- 長時間の強い紫外線で退色する石があります。直射日光に当てっぱなしにしない。
3. SV925(スターリングシルバー)
ポイント:上品な白い輝き。空気中の硫黄成分や汗で変色(硫化)。
お手入れ
- 使用後はシルバー用の柔らかいクロスで軽く磨く。
- 長期保管はジップ袋+乾燥剤で空気接触を最小化。
- 変色が進んだら専用クリーナーを。ただしパール・多くの天然石付き/ロジウムコーティング品には使用不可(石やコーティングを傷めます)。
4. 14kgf(ゴールドフィルド)
ポイント:地金に14金を厚く圧着。金層は重量比1/20以上が基準で、通常のメッキより色持ち・耐摩耗性に優れます(※アレルギーは個人差)。
お手入れ
- 使ったらやわらかい布で皮脂を拭き取り、乾いた場所へ。
- 強い研磨剤・薬品・硫黄成分はNG。
- 硬い物との擦れや衝撃を避ける。
5. 樹脂(レジン)
ポイント:軽くて成形自由度が高いが、紫外線・高温・溶剤に弱い。表面硬度が低く擦り傷がつきやすい。
お手入れ
- 直射日光と高温多湿(浴室・車内)を避ける。
- 汚れは柔らかい布で乾拭き。
- アルコール・除菌シート・溶剤・超音波洗浄は不可(白化・クラックの原因)。
6. 316Lステンレス(サージカルステンレス)
ポイント:汗・水・日常使用に強く、変色・錆に非常に強い。アレルギーは出にくい傾向(※保証ではありません)。
お手入れ
- 基本は乾拭きでOK。塩水や薬品が付いたら水ですすいで乾燥。
- 鏡面は柔らかい布でやさしく。強い摩擦は微細な傷の原因。
- PVD等の着色加工は長期摩耗で薄くなることがあります。
季節のケアヒント
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夏:汗・皮脂が増える季節。帰宅後の拭き取り習慣を。
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冬:暖房で乾燥。パール・一部天然石は過乾燥を避ける(湿度 40〜60%)。
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梅雨:金属の変色を防ぐため、防湿剤・防錆紙を賢く使用(パール本体に触れさせない)。
共通のNG(覚えておくと安心)
- 温泉・プール・サウナ・激しい運動での着用
- 超音波洗浄機(パール・多孔質の石・樹脂・接着部)
- 強い研磨剤・金属用磨き液を石・パール・メッキ/コーティング面に使用
毎日のひと拭きと正しい保管で、素材本来の魅力は驚くほど長持ちします。迷ったら、素材名と症状を添えてお気軽にご相談ください。